<NPO法人設立のデメリット>

法人化によって、社会的信用が増加するなどのメリットがありますが、 社会的信用を裏付けるためには、組織もしっかりしなければなりません。法人化によるデメリットは次のとおりです。

1、NPO法人は活動内容に制約がある

NPO法人化により、総会又は理事会での合意が必要になり、任意団体の時のように、思いついたらすぐに行動するといった、機敏な活動は一切できなくなります。

また、事業内容は定款の制約を受け、事業内容を変更しようとすると定款の変更が必要になります。

定款変更のためには、社員総会を開いて決議をし、さらに所轄庁認証を得る必要があります。定款変更も設立と同じく4ヶ月程度の期間を有するので、すぐに変更できるわけではありません。

2、NPO法人は設立に時間がかかりすぎる

NPO法人の設立にかかる時間ですが、

1、設立申請書類作成  約2週間

2、申請書類を受け取ってもらうための役所との折衝  約10日

3、役所での審査期間  約3ヶ月

4、登記申請に必要な期間  約10日

最低でも合計  4ヶ月半

の時間がかかります。

上で挙げた期間は最低限のものであり、大阪府や東京都などNPO法人の申請数が多い都道府県で設立する場合、役所での審査期間が4ヶ月以上かかってしまいます。よって、NPO法人で活動展開を考えられている人は最低でも活動を始められる半年前に法人設立に着手してください。

また、上の書類作成や役所での折衝の時間は専門家が担当した場合の時間であり、NPO法人の設立申請に慣れていない人が行ったとするとその何倍も時間がかかります。

ちなみに、会社設立にかかる時間は2週間~1ヶ月程度です(これも行政書士や司法書士など、専門家が設立を担当した場合です) 。

3、NPO法人は厳正な事務処理が必要

経理は、正規の簿記の原則に基づいて処理を行う必要があります。よって、ある程度の知識を持った経理担当者が必要になるか、税理士等に経理を代行してもらう必要があります。

また、事業所開設に伴い、法人としての種種の届出、手続きも必要ですし、当然変更するときは何ヵ所にも足を運ぶことになります。

このほか、毎年、事業報告書や収支計算書などの資料の備え付けと、その資料の情報公開が義務づけられ、今までは表に出さなかった書類も万人に閲覧されることになります。

4、NPO法人の経営状況はガラス張り

「3」でも述べていますが、NPO法人は事業年度末の決算が終わると毎年、

①事業報告書

②収支計算書

③貸借対照表

④財産目録

⑤役員名簿

⑥社員名簿(正会員名簿)

をNPO法人を管轄している都道府県庁(又は内閣府)に提出しなければいけません。

原則としてNPO法人は「経営はガラス張り状態」です。ここまで情報を公開しているからこそ、「イメージがよい」というメリットが生まれるのですが、活動を継続していくと「どうしても見せたくない書類(収支計算書など)」というのも発生してくるでしょう。隠 したいことが多い団体はNPO法人の形態は向かないと思います。

5、NPO法人は税務申告義務がある

従来、存在すら分からなかった団体が、法人化することによって納税主体として税務署に認知されますので、当然のことながら、法人として税務申告義務が生ずることになります。

ただし、収益事業をしない団体は法人税の対象ではないため、税務申告はもちろん、 税務署への届出も必要ありません。しかし、税務署が税法上の収益事業と判断した非営利事業は、法人税の対象となります。

但し、収益事業をしない団体は毎年4月に減免のための手続きをすれば、法人住民税を免除されますので、この点は会社にはないメリ ットといえるでしょう。

、NPO法人の財産の名義変更に関する諸問題

今まで任意団体が所有してきた様々な財産についても、名義を変更しなければなりません。例えば、不動産の場合、名義を変えるためにはいくつかの税金がかかります。

その他、自動車や事務所、さらに借入金なども、名義を変更する際にはそれぞれ手続きが必要です。

当事務所では、NPO法人の名称・事業目的の決定・役員選任の際のアドバイスなど「NPO法人設立前の準備段階」から専門家ならではの知識・経験を活かしたコンサルティングを行っており、あなたのボランティア活動・事業展開をバックアップしております。

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